原発性多汗症は、よく汗をかく箇所別の5つに分類される

原発性多汗症は、よく汗をかく箇所別の5つに分類される

原発性多汗症は、多汗になりやすい場所や発汗する場所によって以下のように分類されています。

①腋窩多汗症(えきかたかんしょう)

脇に多汗の症状が起こる

②手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)

手のひらに多汗の症状が起こる

③頭部・顔面多汗症

頭皮や顔頭部に多汗の症状が起こる

④足蹠多汗症(そくせきたかんしょう)

足の裏に多汗の症状が起こる

⑤掌蹠多汗症(しょうせきたかんしょう)

手のひらと足の裏の両方に、多汗の症状が起こる

以上の原発性多汗症の内、特に脇、手のひら、頭部などに汗をかく多汗症の患者さんが多いといわれています。

この中でも、特に患者さんが多い①~③の多汗症について説明していきます。

患者さんが多い原発性多汗症・腋窩多汗症

脇に多汗の症状が現われる「腋窩多汗症」の方は、日本人の約5.8%になります。

患者の平均発症年齢は19.5歳になり、思春期から青年期に発症していることが多いとされています。

腋窩多汗症の方は、洋服の汗染みが気になり、着用する服のデザインや色が限られてしまい、とても不便になります。

また、この症状が悪化すると、 洋服がビショビショになるほど汗をかいてしまうほどです。

・手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)

手のひらに多汗の症状が現われる「手掌多汗症」の方は、日本人の約5.3%になります。

患者の平均発症年齢は13.8歳になり、幼少期から思春期に発症していることが多いとされています。

その時期は、学校の体育や行事などで人と手をつなぐ機会が多いので、周囲からの視線を気にすることが支障となります。

さらに、ノートやプリントが汗により、破れてしまい勉強に支障をきたしたりと、多汗の症状が気になる事が多くあります。

手掌多汗症は精神的な緊張が引き金となり大量に発汗するので、こうした対人関係や日常生活でのストレスが増える事で、更に発汗してしまう恐れもあります。

手掌多汗症の基準は軽度と重度に分類する

軽度の手掌多汗症の症状

健常な人と同様、手のひらが乾いている時がある。

しかし、精神的の緊張や、物を持ったりすると、急に大量に発汗して手のひらが濡れたり、手が滑って物が上手く持てなくなる。

ただし、発汗はそこまで多くなく、汗の滴が落ちるほどではない。

重度の手掌多汗症の症状

常に手が湿っていて発汗しているため、指先が冷たい状態。

また、手から汗の滴が落ちるほど発汗してしまいまう。

重度になると、物を掴みにくいだけでなく、汗によって機械が壊れてしまったりする恐れがあり、常にハンカチが手放せない状態。

この重度症状に当てはまる場合は、早急に医師に相談しましょう。

頭部・顔面多汗症について

頭皮や顔に多汗の症状が現われる頭部・顔面多汗症の方は、日本人の約4.7%になります。

患者の平均発症年齢は21.2歳になり、青年期に発症していることが多いといわれています。

また、多汗症全体の男女比率はほぼ同じといわれていますが、頭部・顔面多汗症に関しては男性の方が多いとされています。

この頭部・顔面多汗症は、多汗の症状が目立つ事が特徴になり、発汗すると髪を洗った直後のように髪全体が濡れてしまい、汗が滴になってポタポタと落ちたりします。

さらに、症状が悪化すると発汗が数時間から1日中続く事があり、人目が気になって外に出れなくなってしまう方もいます。

※顔面多汗症は「うつ病」の引き金になる※

頭部・顔面多汗症は「対人恐怖症」または「うつ病」の原因になる可能性がありますので、早い治療をお勧めいたします。

続きはこちら>原発性多汗症の治療方法

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